- 年間生産150ケースのみ マクラーレン・ヴェイル産マタロ
■ ブラッシュ・ヒギンズについて
アメリカ、シカゴ出身の放浪者ブラッド・ヒッキーがマクラーレン・ヴェイル出身の妻ニコルと出会い始めた「ブラッシュ・ヒギンズ」干ばつに耐えうる、そして新しいオーストラリアワインの個性を追い求めて、近年注目されている「オルタナティブ品種」の栽培に力を入れているワイナリーです。
■ ブランド・ヒストリー
①見た目はムーミン、でも中身はスナフキン(?!) 放浪者 ブラッド・ヒッキー氏
まるで遊牧民のようにノマドに働き、風来坊だったブラッド・ヒッキーの、食と酒を通じた旅は故郷のシカゴに始まり、パリ、ポートランド、ニューヨークでミシュランの2つ星シェフ、デビッド・ブーレイのもとでヘッドソムリエとして活躍し、30代後半、12回目の放浪地として最後に辿り着いたのは、彼が最初のヴィンテージを手がけたオーストラリアでした。②生粋のマクラーレン・ヴェイルっ子。妻、ニコルに出会う。
2007年、妻となるニコルと出会いました。彼女はマクラーレン・ヴェイルに深く根ざしており、彼女の一家は何世代にもわたって地元のブドウ畑に必要な水を供給する仕事をしていました。ブラッドはマクラーレン・ヴェイルにしばらく滞在することを決め、彼を迎え入れたオーストラリアの剪定職人たちから「ブラッシュ(生意気な奴)」というニックネームを与えられ、以来、オーストラリアのワインシーンに欠かせない存在となりました。ニコルは1997年に植樹のシラーズとカベルネ・ソーヴィニヨンが栽培されている「オメンセッター」という小さな畑を所有していました。③災難続きで出会った「オルタナティブ品種」
ブラッドがマクラーレン・ヴェイルに来た頃、ちょうど2007年~2009年にかけて、干ばつの真っ只中で地域全体が苦しんでいましたが、ミネラル豊富な粘土と活発な石灰岩層、そしてわずか5km先のセント・ヴィンセント湾から吹き付ける冷たい風など、この地には何か特別なものがありました。シラーズとカベルネが最も干ばつの被害を受けたことを受けて、地元のレジェンドワインメーカー的人物であるスティーブ・パネルに相談をしました。すると彼は今、暑さに耐性のある地中海品種に着目していると。イタリアのネロ・ダヴォラや、南仏のサンソー、カリニャンの可能性について語り始めたのです。それはまさにネロ・ダヴォラが最初にオーストラリアにもたらされた頃だったのです。そこでいくつかの地中海品種をスティーブ・パネルから分けてもらい、シラーズ木に挿し木をしました。異質の品種に戸惑い、ブラッドに気でも狂ったか!と言ってくる人もいました。④いざ行かん、イタリアへ!!!
そしてブラッドとスティーブ・パネルはイタリアの摂氏50度にも耐えうる、シチリア島のぶどう品種が高温で乾燥した環境でどのように成長するかを直接確かめるためにシチリア島への旅に出ました。まず二人は南イタリアとマクラーレン・ヴェイルは気候がかなり似ているという事に驚いたと言います。しかし、さらに驚いたのは、そこで目にした同じくオーストラリアの醸造家たちがこぞってサンジョベーゼやネッビオーロなどのイタリア系品種を育て、小樽熟成のワインを造ろうとしていたことでした。⑤常識を逸脱し、自分たちの個性を出す。たどり着いたアンフォラ熟成。
しかしブラッドはCOS社やFrank Cornelissen社など、アンフォラを使ってワインを発酵・熟成させ、魅力的な結果を出している南イタリアの先進的な生産者たちと出会い、ブラッドの想像力が解き放たれたのです。もし、私たちの畑の新品種であるネロ・ダーヴォラを、オークやスチールを使わずに独自の方法で優しく扱えば、完全にピュアで個性的な、オーストラリアでは非常に珍しいワインスタイルを実現できるかもしれない、と。そこで取り入れたのがアンフォラ熟成でした。アンフォラは、酸味が強く透明感のある品種であるネロ・ダーヴォラを表現するだけでなく、自分たちの主張を伝えるのにも適していると考えたのです。2011年のアンフォラ醸造のネロ・ダーヴォラのリリースで、ブラッシュ・ヒギンズはオーストラリアで初めてアンフォラをワイン醸造プロセスの中核に採用したワイナリーとなりました。容量200リットルの32個の容器は、すべてアデレードの陶芸家ジョン・ベネット氏が地元の粘土を使って製作したもので、裏地にはマクラーレン・ヴェイル産の蜜蝋を使用しています。
■ 畑について
畑: Lennon Vnyd 「レノン・ヴィンヤード」■ 醸造方法
マタロは過熟前に収穫し、50%を全房のまま発酵槽に投入します。詳細は下記のテクニカルデータにて。■ 試飲コメント
このワインは少し野性的で、タバコのニュアンスや、野生のベリー、ブラックペッパーなどの乾いたスパイスを思わせるアロマが特徴です。この特徴を出すために1年間寝かせ、タンニンが丸くなって行くのを待ちます。このワインの純粋なスパイス感は、非常に誇りに思って造り上げているのがこのワインの特色です。■ テクニカルデータ
収穫: 2017年3月22日手摘み
ブドウ栽培: サステイナブル
灌漑: ドリップチューブを使用
標高:海抜85メートル:
植樹:2013年にセミヨンの台木に接ぎ木
発酵槽のタイプ:開放型1トン、50%全房発酵
樽熟成期間:17ヶ月 オークの原産地 フランス産
樽年齢:4〜10年
ボトリング日:2018年11月30日
濾過:Coarse(粗濾過)
生産量:150ケース
pH 3.60, TA 5.79 g/l, alc 13.29%■ 商品概要
産 地: 南オーストラリア州/マクラーレン・ヴェイル
品 種: マタロ 100%
タイプ:赤/フルボディ
度 数: 13.7度
仕 様: 750ml/スクリューキャップ
ブラッシュ・ヒギンズ MATO マタロ
4,950円(税込)
年間生産150ケースのみ マクラーレン・ヴェイル産マタロ
スモーキーさが特徴的
乾いたスパイスやタバコのような燻製感
在庫12個